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Facts(4/5) : #029


食べられる皿

 食べられる皿、というものがどうやらあるらしい。普通は食べることができない皿を食べられるようにしたわけで、ものすごくインチキくさい気がするのだが、どうだろうか。いや、本当は食べられないのではないか、というインチキではなく、僕の好きなインチキということで。

 たしかに、使い捨て食器などは、ゴミとして散乱したり、燃やすと有害なガスが出て環境に影響があるわけで、その解決案のひとつとしてこういう皿を開発したのだと思うし、すごく新しい方向性であるとは思うのだが、僕の観点から行くとかなりインチキくさくて興味をそそるのだ。

 まず、この「皿」はそんなに美味しいものではなさそうな気がする。どっちかというと食べるよりも、微生物が分解しやすい、という意味なものだと思うのだが。でも、こういうちょっとした目新しいものが出ると、食べてみたくなるのが人間の心だ。

 せんべいにひどく堅いものがあるが、そんなかんじだろうか。あるいはそのままではなんの味もなく、その上にのせた食材の味付けによる、ということだろうか。そのうち、これが広く使われるようになって、「食用皿の煮込み」とかが売られたり、製造中に欠けた皿などを、パンの耳のようにタダで配ったり、焼きすぎると発ガン性物質になるおそれがある、と報道されたりとかしそうだ。「EAT9」がまだやってればすぐ取り上げるだろうなあ。あの番組でカニ殻からとれるキチン・キトサンを知ったような気がする。世界一くさいカンヅメを開ける、とか。

 「食べられる皿」も結局は下火になって、省エネルックや新宿(銀座だっけ?)の田んぼのように懐かしい話となり、島田伸介の特番かなんかで問題として出題されたりしそうだ。

おわり。(1999/2/19)


Grand Circus / hiroyuki shoji 1997-1999 : <shoji@sh.comminet.or.jp>